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PixelJunk Eden: Shouichi Tominaga & Baiyon

January 8th, 2009 Posted in ゲーム

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Siliconera & GameSetWatch インタビュー

Baiyon氏は京都を拠点に活動しているサウンドプロデューサー/DJ/アートディレクター/グラフィック・デザイナーと様々な顔を持つマルチアーティストである。数年前にリリースされた彼のソロアルバム「Like a school on lunch time」では音響的なアプローチからエクスペリメンタルで叙情的な独自の世界が繰り広げられている。

彼はアート作品も多数制作しており、さらに様々なアーティストとのコラボレーションも行っている。Baiyon氏のグラフィックサイトwetside.jpではその様子がご覧頂ける。一方、冨永氏は株式会社Q-Gamesでの「PixelJunk Eden」開発のディレクターである。開発プロジェクトでは同タイトルのグラフィック、サウンドを担当したBaiyon氏とのコラボをとりまとめ作品を完成させた。今回はこの二人に「PixelJunk Eden」の開発背景についてお話を伺った。京都にあるゲーム会社Q-GamesとBaiyon氏のコラボによって作られたPS3用ダウンロードゲーム「PixelJunk Eden」。アート、音楽ともに斬新なこのゲームタイトルは一体どのような過程を経て完成されたのか、じっくりとご覧頂きたい。

取材:ジェリアスカ

翻訳:佐藤領二郎

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Shouichi “Tomi” Tominaga, Director of PixelJunk Eden

GameSetWatch: PixelJunk Edenはどのような経緯で企画がスタートしたのでしょうか。斬新なデザインやユニークなゲームプレイがすごく特徴的ですが、冨永さんが今回プロダクション側でお仕事なさって個人的に満足されている部分などはありますか?

Shouichi Tomi Tominaga:  EdenはPixelJunkシリーズの企画として始まったんですが、特にEdenの場合はBaiyonさんというアーティストがおもしろいということで、コラボレーションでどんなことができるだろうか、ということが一番最初のコンセプトだったんです。そういう意味でこのゲームはBaiyonさんのエッセンスがダイレクトに表現されている世界が出来たことがすごく良かったと思います。ディレクターとしてBaiyonさんの魅力をどうやって出すかということを常に考えてました。

GSW: 「Grimp」のシルクを使ってのアクションが特徴的なEdenですが、他のゲームでも見られるよなスウィングを取り入れたアクションとはまたひと味違った出来になっていますよね。

Tomi: 一番始めはあのキャラクターが全くいな かったんですよ。植物とサウンドだけの リズムゲームに近いものだったんです。すごく美しかったんですが、プレイヤーがチャレンジする部分がなかったんです。この植物の部分をプラットフォームと して考えて、その世界でアクションするというのはどうかということになって、それからあのキャラクターが出てきました。始めはシルクも無かったんですが、 色々実験する中で、シルクを使っていろんなところに飛んでいくというのが楽しいというのを発見しましてそこからいろんなプレイを突き詰めていきました。

GSW: その「Grimps」のデザインは満足いくものに仕上がりましたか?

Tomi: 好きですね。あの触角は何だか分かりませんが(笑) 非常にかわいいです。

GSW: 開発で苦労した部分はありましたか?またその後、ユーザーからのフィードバックなどはありましたか?

Tomi: よくあるのが、難しいという意見がありまして、僕たちにとっては意外だったんです。今回はBaiyonさんのグラフィックやサウンドをコンセプトに作っていたのですごくアーティスティックな作品にとらえられがちなんですが、僕らはそれプラス、ゲームプレイも しっかり出来ることを考えていましたので、ゲームはアクション性の高いものに挑戦しました。始めは簡単なんですが、後半に行く程難しくなるように作ったん ですが、難しすぎるという意見も多く出ています(笑 開発では特にトロフィーですが、テーマを作るのが難しかったです。制作の段階で参考にするサンプルが 無かったの でどれくらいの難易度を設定すればいいか正直手探りだったので、達成感が味わえるようにという意味でああいう難易度設定になっています。

GSW: 一般的にゲーム開発はどのような手順で進めていくのでしょうか?

Tomi: 任天堂さんとSONYさんからお仕事をいただくんですけど、そのときには大まかなテーマしかいただかないので、実際に具体的にどう作るかはQ-Gamesの中で決めていきます。そのときにみんなで色んなアイディアを出しながら進めていきます。今回のEdenのときも、Baiyonさんがグラフィックやサウンドだけじゃなくてゲーム内容についてもアイディアを出してもらいながら進めていきました。

GSW: 開発段階でのプログラマーのお仕事はどういったものがありましたか?

Tomi:  プログラマーはゲーム制作では一番重要なポジションにいます。彼らが出来なければ何も出来ないので、プログラマーのアイディアやセンスも併せて作っていきます。例えばEdenだと重力や慣性、力のモメンタムがかなり気持ちのよい重要な部分だと思いますが、そのあたりがプログラマーが一番関わった部分だと思います。

GSW: 「スペクトラ」というネーミングは誰のアイディアでしょうか?

Tomi: Dylanですね。彼はすごく名前のセンスがいいですね。PixelJunkという名前も彼が決めました。

GSW: マルチプレイは開発のどの段階で出来たモードでしょうか?マルチプレイでシングルプレイと比べて苦労した部分などはありましたか?

Tomi:始めは1人プレイでどれだけ楽しめるか を見て決めていったんですが、それがある 程度固まって来てからですね。かなり後半になってからだと思います。マルチプレイで特別なことをしようとは特に考えていませんでした。1人プレイのゲーム にさらにプレイヤーを追加するということで考えていました。特にマルチプレーヤーで注意したのはカメラワークでしたね。プレイヤー全員を画面に収めなきゃ いけないので、それをどういうふうに作るかはすごく悩みました。マルチプレーのゲームの目的は1人プレーと同じなんですが、それをどう達成するか、協力す るか競争するかということで違いが出てきます。さらに一緒にプレイする人によっても違いが出てくるのですごく面白いと思います。

GSW: Playstation Network(PSN)を使うことのメリットをお話しください。

Tomi: PSNはワールドワイドで世界中の人にプレイしてもらえるというところがいいところですね。僕たちのように小さな会社になりますと、パッケージを作ったり在庫を気にしたりそういうリスクも少なくなります。これから自分たちのソフトを作る上ですごくインフラになると思います。

 

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Baiyon, Director of art and music for PixelJunk Eden

Siliconera: Baiyonさんは京都を拠点としてご活躍されてますが、京都と言えば芸術の都と言われる程、伝統芸術の歴史がございます。ご自身のプロジェクトではこういった伝統文化を意識される事はございますか?意識してそういった歴史的背景とは切り離して全く新しいものを、とお考えになることはございますか?

Baiyon: 確かに、日常に寺や神社があるで自然に影響は受けているかもしれませんが、直接的にここに影響を受けたというもはないと思います。逆に切り離そうということも考えたことはありません。むしろ、日本カルチャー、まさにゲームにはもすごく影響を受けています。そして、京都にはゆっくりとした時間が流れているで作品とじっくり向き合って制作していくには良い環境だと思います。

Siliconera: BaiyonさんのDJとしてのご活動についてお聞きしたいとおもいますが、音楽制作はどのくらいやってらっしゃるのでしょうか。今までどういうベニューで演奏されましたか?また京都のクラブシーンでは何か独特の雰囲気や特徴などはありますか?

Baiyon: かれこれ、8年くらいになります。今まで、国内を中心に、ロサンゼルス,サンフランシスコ,メキシコ、フランス、アイルランド等でプレーしました。あまりはっきりとはわかりませんが、京都のクラブシーンはそれぞれがストイックにサウンドを突き詰めている印象があります。

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Siliconera: ご自身はアートのツールや機材は何を使用していますか?

Baiyon: グラフィックではコンピューターをベースとした環境で、時によって紙にインクで書く所から始めます。サウンドもコンピューターをベースにしていてシンセサイザーやリズムマシーン等を様々な物を使って制作します。フィールドレコーディングをしてそのサウンドを加工して使ったりもします。

Siliconera: PixelJunk Eden以前はゲーム制作に関わった事はございますか?またご自身はゲームはおやりになりますか?

Baiyon: 今回が初めてです。ゲームはもちろん大好きです。ずっと、ゲームを制作してみたいという思いがあったので、非常に楽しかったです。また、以前からグラフィック、サウンドを制作するにあたりゲームからインスピレーションを得ることもよくありましたし、今でも80年代、90年代のゲームで面白い物がないか探したりもしています。

 

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Siliconera: Dylan Cuthbertとはどのように出会ったのでしょうか?

Baiyon: 京都のあるパーティーで知り合いました。私はQ-gamesのことは知っていましたし、ディランも私の作品を知ってくれていたのでその時にゲームを作ってみたいと話すと今ちょうどいい企画があるので一度打ち合わせをしましょうと言うことになりました。そしてそれがPixeljunkシリーズでした。

 

Siliconera: ガーデン(庭)を舞台にゲームが展開すると決まったのは制作段階ではいつ頃でしょうか?また、当時このプランを受けてどういったものを作って行きたいと思いましたか?

Baiyon: かなり早い段階でキーワードとして植物はありました。まず、コラボレーションをするにあたり私のグラフィック、サウンドを含む世界観をどうゲームにするかという打ち合わせを行い、私の作品集の中の植物を描いた作品を見てディレクターの方が見て音楽に合わせて植物が生長するイメージはどうかと提案されました。それからは様々なゲーム性をテストしたり、グラフィックをps3上でどう再現するかといった実験を繰り返しedenは出来ていきました。

また、植物をテーマにするのはどうかと聞いたときイメージしたのはとにかくオーガニックで面白い形の植物がダイナミック且つエモーショナルに生えて行くイメージでした。ダイナミックに植物が生長して、エモーショナルにカラーが変化するものを作りたいと思いました。

 

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Siliconera: キャラクター「Grimp」のデザインに関してですが、見た目では日本のおとぎ話に登場する架空の生き物のようにも見えますが、もとになったアイディアなどはありましたか?またデザインからはどういう個性を演出しようと思いましたか?

Baiyon: 普段から制作している延長でキャラクターを制作し、実現可能かどうかをディレクターやプログラマーと試行錯誤をするうちに今の形になりました。これといった元となったアイデアはありませんが、触手が生えているような深海生物等が好きなのでその影響はあるかもしれません。

どちらかと言うと、キャラクター単体というよりは1P,2P,3Pのキャラクター全体で何かがしたいと思いました。
1Pは頼れる男の子的な感じ、2Pは女の子、3Pはちょっと内気な機械オタク・・・みたいなイメージでした。今回ゲームを作ってみて”殺す”とか”敵”とか”味方”という構図は非常にポップな(解りやすい)表現であることが解りました。ですので、それを少しでも冒険をしているという印象の方をより強める為に1P,2P,3Pのキャラクターデザインは必要でした。

 

Siliconera:  「エデン」というタイトルにもあるような神秘性や空想性を秘めたストーリーをプレイヤー自身がガーデンを進む中で独自に感じていくというような世界がBaiyonさんはアートと音楽を通じて伝わって来るのですが、神秘性やストーリー性といった意味ではどのような事を意識されましたか?

Baiyon: 確かにEdenにははっきりとしたストーリーはありません。イメージしていたのは”なにかに挑んで乗り越えていくような冒険をしている感じ”でした。ステージごとはもちろんのこと、Eden全体でもカラーの変化やサウンドの変化で全体の流れを演出しています。これは普段DJやアルバムを作るときのストーリー性を意識する部分と似ていると思います。

 

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Siliconera: デザインチームとはどのようなプロセスでBaiyonさんの2Dのデザインに動きを付ける(Grimpが伸ばす糸や植物が育っていく様子など)作業をしましたか?

Baiyon: まず、私がデザインをした植物を再現するところから始まりました。そして、それにプログラマーと話しながら物理演算を加えていき、それを見てまたイメージを伝えて直してを繰り返しました。植物に関しては”この枝の部分は柔らかくしてほしい”とか”この植物は乗っても全体が揺れないようにしてほしい”といった詳細な演出ももちろんしました。シルクに関しても同様です。

Siliconera: 今回のプレイステーション3というプラットフォームでのサウンドの作業はどうだったでしょうか?やりやすかった点や逆に苦労した点はありましたか?

Baiyon: プレイステーション3と言うよりもゲームはモニターサイズを始め、ユーザーのプレイ環境にグラフィックもサウンドも依存せざるを得ないところがあるので、その点では非常に苦労しました。しかし、PS3のスペックを使ってedenは素晴らしい物になったと思います。

 

Siliconera: 例えば、ゲーム音楽では曲がゲーム中にループで繰り返されるというのが定番だったりという独自の性質がありますが、 DJとしてのキャリアをお持ちの中で、こういうゲーム音楽に携わるというのはどういうお気持ちでしたか?またどうやって音楽性をゲームに合わせていきましたか?

Baiyon: 今回、僕の音楽とグラフィックをどうやってゲームの世界観に落とし込んでいくかというところが出発点でしたのではじめに考えたことは普段の通りのかっこいいと思える曲を作ることだけでした。

その後edenの世界を作っていく中で自ら作ったグラフィックやゲームプレイの中からヒントを得て世界観を膨らましていました。ループに関してはミニマルテクノ/ハウスはループと相性のいい音楽ですので気にせずやれました。ただ、ループするにしても時間の許す限り出来るだけ曲を長くしたいという思いがありました。
ですので10分を超える曲がいくつかあったりします。

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Siliconera: どのガーデンでもそれぞれ独特の世界観が広がっていますが、それぞれどういう主旨で取り組まれましたか?例えば、「Flat frog」ステージではカエルの鳴き声などの効果音が使われているように、他のステージでの音選びはどうやって決まりましたか?

 

Baiyon: グラフィック、サウンド、ステージアイデアと別々に出来上がってきた物をディレクターとどう組み合わせるかを話し合って作りました。そして曲のイメージからグラフィックを組み立てたりその逆があったりしました。ちなみに、Flat frogは作った曲のシンセサイザーの音がカエルの鳴き声に似ていたのでそのタイトルにしただけでカエルの鳴き声を使った訳ではないです。

 

Siliconera: 最後になりますが、来月の24日に発売されるオリジナルサウンドトラックについてのお話をお聞かせください。さらに曲目はPSNでもダウンロード出来るようになるんでしょうか?またアートに関してはファンが画像を閲覧出来るチャンスは今後できるんでしょうか?

 

Baiyon: ANIPLEXから9/24日にCDでリリースされます。アートワークも手掛けましたし、サウンドもサウンドトラック用に再エディット、再マスタリングを行っていますので是非みなさんに手に取ってもらいたいです。PSNでのサウンドトラック配信は現在のところ未定です。アートワークに関しては私がエキシビジョンを行う際閲覧出来る可能性はあると思います。

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More about the art and music of Baiyon can be found on Baiyon.com and Wet side. PixelJunk Eden Original Soundtrack is available to import from Amazon.co.jp and Play Asia. Images courtesy of Wet side and Q-Games.

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  2. Jan 26, 2009: GameZone» Blog Archive » Interview: An Audience With Q-Games’ PixelJunk Makers

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